2023年12月期業績レビュー:
トレードワークスの展望

YEAR DIGEST 2023

社長インタビュー 2023年12月期の業績と今後の戦略

決算サマリー

数字で見るトレードワークス

事業規模拡大、飛躍への基盤整備が進展。
2024年12月期以降も、
「利用型・ストック型」ビジネスモデルへの転換、
テクノロジー・ファースト遂行、
新領域の拡大を図り、中期経営計画の達成と
その先のさらなる成長を目指します。

Q.12023年12月期の取り組みと成果について教えてください。

A.1

売上は大きく伸長。
成長戦略推進は、費用増を伴ったものの順調な進捗。
期末配当金は、期初計画15円から20円へ増額。

2023年12月期の売上高は37億5,300万円(前期比14.8%増)、営業利益は3,100万円(同90.2%減)、当期純損失は5,300万円。売上高は前期比を大きく上回ったものの、利益面では前期比減となりましたが、中期経営計画達成に向け、エンジニア数を増加させる等着実に戦略を実行できました。

売上高は、主力の金融システムが好調に推移、またシステム開発・保守・運用およびサーバー、ネットワーク構築・保守・ 運用事業を行うペガサス・システム株式会社を子会社化したことが大きく貢献し、期初計画も大きく上回る着地となりました。

利益面では、セキュリティ強化、デジタルコマースなど事業拡大に向けた先行投資、採用・育成などの人材投資を積極的に実施、各種費用やシステム開発に係る原価が想定以上に増加し、期初計画を下回る結果となりました。当期純利益は、M&A関連や本社移転の費用による特別損失の計上により赤字となりましたが、当社が描く中期的な成長戦略が着実に進んでいること、株主還元を重視する観点から期末配当金は、期初計画の15円から20円に増額しました。

Q.2中期経営計画達成に向けた成長投資について教えてください。

A.2

スピードを上げて成長投資を実行。
当社の成長の鍵となる人員獲得は前期比の1.6倍の
80名の増員に成功しエンジニアは200名超に。
数年後に500名体制を目指します。

2023年12月期で実施した主な成長投資としては、大きく3つ挙げられます。
①「社内セキュリティ体制の強化・刷新」
②「エンジニアの採用、教育などの人材投資」
③「AIやメタバースなど最先端技術を駆使したデジタルコマース事業などの新規事業」売上好調を背景に、これら投資をスピードを上げて取り組むことができました。

特にエンジニアを増やす取り組みにおいては、前期比で77名のエンジニア増となり大きな成果をあげることができました。当社に必要な人材は、オプション取引や信用取引といった金融の仕組みをきちんと理解しているIT系エンジニアです。ITの知識に加え、金融を理解している人材は希少であり、今後は金融の知識を兼ね備えたエンジニアの育成に重点を置いた人材育成戦略を展開していきます。

ITの分野では日々新たな技術が生まれます。直接金融においても、ブロックチェーンや仮想通貨、さらに、ステーブルコインに代表されるように次世代金融が広がりをみせています。ITと金融の両方を組み合わせて専門的な仕事をする当社の仕事は飽きることがなく、当社のエンジニアは、日々、嬉々として取り組んでおり、成長を続けています。この最先端のテクノロジー、最先端の金融業務の2つを追い求めることで、さらに優秀で、今まで以上に希少となるエンジニアを増やしてまいります。

当社が提供するシステムはお客様が5年、10年使います。運用している間には効率化を考え、運用改善をします。特に金融システムにおいては法改正、制度改正に対し、早急に対応しなければなりません。特に運用の改善には、より迅速さが要求されます。
当社では製品は可能なかぎり内製化で開発しています。オフショアや外注に任せるのではなく、社内で優秀なエンジニアを育成することで、提供したお客様に今後数年間使っていただくシステムに対して改善点は迅速に、しかもローコストで対応することができます。

2022年に子会社化した株式会社あじょ、2023年7月のペガサス・システム株式会社を子会社化したことで、現在、協力会社を含めると在籍しているエンジニアは350名ほどおります。将来的には、大規模な開発への対応、新領域への進出による事業領域の拡大を目指し、500名体制にしていきたいと考えております。

Q.32024年12月期の見通し、2026年を最終年とする中期経営計画について教えてください。

A.3

「利用型・ストック型」ビジネスモデルへの転換、
新規事業確立を進め達成を目指します。

2024年12月期は売上高44億円、営業利益1億8,000万円、当期純利益1億1,000万円を計画しています。主力の金融ソリューション事業をさらに伸長させ、2023年12月期以上の増収を図り、成長投資をさらに加速いたします。

中期経営計画で掲げる2026年12月期の売上⾼ 60億円の目標達成に向けては、既存事業を伸ばすことに加え、新規事業をしっかりと確立させることをさらに進めていきます。主力の金融システムにおいては、お客様のコストを抑え、サーバーを介してクラウドサービスの提供を続けたいという思いから、システム開発においては、運用コストが膨大にかかるオンプレミスでの「開発・フロー型」から、サーバーの運用でコストを削減し当社が運営してサービスを提供する「利用型・ストック型」ビジネスモデルへの転換を継続してまいります。

テクノロジー・ファーストを遂行してデジタル証券、仮想通貨、暗号資産、NFT、CFDをはじめとする次世代金融への転換に対応し、ストック売上比率をさらに高めてまいります。
非金融システムを中心とする新規事業に関する先行投資は管理本部を中心にさらに効率化し、グループ全体で収益の安定化を図り計画の達成を目指してまいります。

Q.4株主・投資家の皆様へのメッセージをお願いいたします。

A.4

事業領域の拡大と新分野の開発を進めてまいります。

株主、投資家の皆様には、当社にいつもご理解とご支援いただき、誠にありがとうございます。
株主様に関する利益還元につきまして、一株あたり20円の配当とすることに決定いたしました。
当社が手掛ける金融システムには、すべての産業や事業のエッセンスが入っております。非常に強固な受発注システムとして一般企業様にもご利用いただけると確信しており、事業領域の拡大をするとともに、エンジニア集団としての力を蓄えAIやNFTといった新しい分野に関しても開拓してまいります。株主様のご期待にそえるよう精進してまいりたいと思いますので、株主、投資家の皆様には引き続き温かいご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

SUMMARY
決算サマリー
(業績推移・業績予想)

  • 売上高(百万円)

  • 営業利益(百万円)

  • 当期純利益(百万円)

OVERVIEW
数字で見るトレードワークス

  • エンジニア在籍数

    2017年(上場時)
    58名
    2023年12月末
    124名
  • 女性社員比率

    2017年(上場時)
    16.9%
    2023年12月末
    19.1%
  • 売上

    2017年(上場時)
    1,385百万円
    2023年12月末
    3,270百万円